令和3年12月7日に開催された大子町議会の定例会では、久慈川緊急治水対策プロジェクトと大子町のおやき学校の運営について、重要な議論が交わされた。これにより、大子町内での災害対策と地域振興の方針が再確認された。
当日、建設課長の菊池寿彦氏は、久慈川緊急治水対策プロジェクトの進捗状況について説明した。プロジェクトは、令和元年東日本台風による甚大な被害を受けた久慈川水系にて、国と県、市町村が連携し、社会的・経済的被害の最小化を目指している。現在、北田気工区と大子工区で工事が進行中であり、合計10の工区で実施予定である。
また、このプロジェクトは令和6年度までの完了を見込んでおり、堤防のかさ上げや河道掘削などの治水対策が含まれる。菊池課長は、「用地測量を実施する地区については事業の進捗に合わせて周知を行い、地域住民への説明は回覧で行っている」と述べ、透明性を持って進められることを強調した。
一方で、地域への影響を考慮し、周知活動も大切であると指摘された。一部の地区ではすでに回覧による情報提供が完了しており、今後の進展に期待が寄せられている。
さらに、飯村剛議員は大子町のおやき学校の運営についても質問した。運営が一般社団法人大子町振興公社に引き継がれ、さらなる顧客獲得に向けた戦略が求められる中、地域住民との連携の重要性も繰り返し強調された。観光振興や地域活性化に貢献するためには、おやきの販売促進や新商品の開発が不可欠だとされ、地域の協力が期待されている。
今回の議論を踏まえ、大子町における治水対策と地域振興が進展し、住民の安全と経済的発展につながっていくことが期待されている。特に、久慈川緊急治水対策プロジェクトは、自然災害に対応しつつ、地域住民の生活の安定にも寄与する施策となる。