令和4年第3回大子町議会定例会が、8月31日に開会された。
この会議では、町長提出の重要議案が議題に上がり、特に「ゼロカーボンシティ宣言」が注目を集めた。町長の高梨哲彦氏は、2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロとすることを目標に掲げた。
この宣言に関連して質疑応答が行われ、議員からは具体的な取り組み内容についての質問が寄せられた。菊池靖一議員は、具体的な取組内容の一部を示し、実現に向けたプロセスの詳細を求めた。生活環境課長の飯泉公一氏は、まずは町の現状分析が必要であり、これを基に施策を作成することが重要であると述べた。
町長提出の議案は、継続費の精算報告や新規・一部改正の条例、補正予算など多岐にわたり、合計21件が予定されている。また、報告事項として、令和3年度の健全化判断比率や資金不足比率についても情報が提供された。
議長の金澤眞人氏は、会期については9月8日までの9日間とし、各日程の進行を確認した。また、議事進行において新型コロナウイルス感染症対策に関する注意も促された。議員は間隔を空けて着席し、マスクを着用しての発言が許可されている。
議会の最後に行われた質疑では、菊池議員が脱炭素ビジョンの策定について質すと、飯泉課長は既存の計画見直しと新たなビジョン作成の必要性を強調した。高梨町長は、今後はこれらの施策を速やかに進めていく考えを示しており、町の持続可能な発展に向けた意欲を表明した。
議案第71号は承認される見込みであり、地域全体での取組が期待される。大子町の未来に向けた重要な一歩が踏み出されたことが、参加した議員たちの関心を呼んだ。