令和3年第1回大子町議会定例会が令和3年3月10日に開かれ、重要な議題が数多く取り上げられた。特に、議員の金澤眞人氏は新庁舎の建設に関して具体的な予算案を示し、その影響が町に与える可能性について疑問を提起した。
新庁舎の建設に関して、金澤氏は「約27億円の概算が示されたが、現庁舎の解体費用は未算入ということで、計画全体の予算が不透明な状態にある」と指摘した。これに対して、総務課長の椎名信一氏は、「町としても建設費の抑制を考慮し、メンテナンス性の高い部材の使用を進め、将来の維持管理費用を視野に入れた計画を進めている」と回答した。
さらに、金澤氏は、建設費が増えないようにするためにどのような方策を講じているのかについても質問し、総務課長は「複数の事業支援策を最大限に活用し、町の財政負担を縮減する方向で進めている」と述べた。
加えて、久慈川の緊急治水対策プロジェクトについても、多くの関心が集まった。建設課長の藤田隆彦氏によると、茨城県内の事業費は約350億円とされており、大子町内では住宅の浸水被害に見舞われた地区において計画が進められているという。
観光事業については、新型コロナウイルスの影響を受けている現状にもかかわらず、町の支援策が検討されている。観光商工課長の内田さち子氏は、「国の支援策が再開する中で、町として必要な支援を適切に行うことで事業者を支えていきたい」と意気込みを示した。
最後に、町長の高梨哲彦氏は「日本一幸せな町づくり」を実現するために、今後も高齢者や子供たちに配慮した施策を進め、町民全体を見据えて取り組んでいくことを約束した。この定例会では、町の将来に向けた視点が強調され、多くの議員がその実現に向けた議論を展開した。