令和2年第4回大子町議会定例会は12月8日に開催され、議員たちは新型コロナウイルス感染症対策や観光施策について活発な意見交換を行った。
まず、新型コロナウイルス感染症対策について、須藤明議員は地域経済の危機的状況を指摘し、町長の見解を求めた。高梨哲彦町長は、観光客の増加により回復の兆しが見えているものの、再び感染が拡大する懸念があると述べた。また、感染拡大防止策として町の事業者への情報収集や支援制度の検討が必要だと強調した。
次に、奥久慈サイクルツーリズムについて、須藤議員はこの取り組みの意義や町の位置づけについて質問した。観光商工課長の内田さち子氏は、観光資源を活かした事業が地域の活性化に寄与することを強調した。また、サイクルステーションの利用状況などのデータも提供した。地区内でのサイクリスト誘致のため、参加型のイベントを検討する意義が示された。
続いて、令和3年1月10日開催予定の成人のつどいについて、須藤議員は感染対策を講じる必要性を指摘した。教育委員会事務局長の山崎仙一氏は、実施に対する取り組みを説明し、新型コロナ対策を万全にする考えを表明した。
また、観光振興についての議論も展開された。特に袋田の滝周辺の観光案内所の設置や、観光情報の発信方法について内田商工課長は、地域資源を利用した新たな施策を検討する必要性を述べた。
最後に、町長は今後の観光施策について、地域連携やさらなる整備を通じて観光振興に力を入れる意向を示した。観光業界全体の復興が求められる中で、町の魅力を高め、若い世代の定住促進にもつなげていく必要があるとの認識を示した。