令和2年第4回大子町議会定例会が開催され、コロナ感染症や観光事業などに関する様々な質問が交わされた。
特に、金澤眞人議員が取り上げた「県北ロングトレイル事業」は、地域再発見の重要な施策とされ、広く利用されることが期待される。金澤氏は、この事業の現状に触れ、「今のところごく限られた人数の中での活動に思われます」と指摘した。
観光商工課長の内田さち子氏は、コースの整備に向けた地権者との権利調整やワークショップが進行中であることを説明。「月待の滝から袋田の滝を結ぶコースにおいては、環境整備を行うイベントが開催されるなど、参加者の増加が見込まれます」と述べた。
次に、金澤議員は大子町のレンタサイクルやAIタクシー事業についても言及した。観光商工課長は、10月にレンタサイクルが開始され、11月には54名が利用したと報告。「今後の周知活動として、有名サイクリストを用いたPR動画など連携を図っていく予定です。」と強調した。
「奥久慈だいご観光やな」は、特別の許可を受けて運営されているが、東日本大震災後の風評被害が影響し経営が厳しくなった。金澤議員はこの点について「観光資源としての魅力があるだけに、大きな損失です」と危惧を示したが、観光商工課長は「解体を行い、関係機関と協議中である」と説明した。
さらには、移住促進や就農支援についての質問も上がり、農業委員会事務局長の國谷康夫氏は、「耕作地の減少が懸念される場合でも、後継者の確保に努める」と述べた。一連の質疑応答からは、町の未来に向けた計画が進行していることが伺えた。
この他、まちなかビジョン推進協議会に関する意見も交わされた。川井正人議員が地元の活動と連携を求める中、観光商工課長は、国や県との協力で事業が推進されていることをアピールした。今後の施策には強い期待が寄せられている。