令和5年9月15日、苫小牧市議会は第3回定例会を開き、複数の重要議案が審議された。特に注目は、苫小牧市まちなか交流センター条例の一部改正案である。
この改正案では、まちなか交流センターの機能を見直し、新たに健康と福祉の拠点としての役割を追加することを目的としている。総合政策部長の町田雅人氏は、「設置目的を変更し、健康増進事業を行うために関係規定を整備する」と強調した。
議案の背景には、ココトマ開設からの9年間の運営実績があり、現行の機能の維持に加え、今後の方向性を示す必要があった。議員からは、運営における問題や改正後の機能をどう活用するかという具体的な質問が出されている。
池田謙次議員は、改正によって期待される健康や福祉の事業展開について尋ね、「具体的な内容や数値目標を掲げることが重要」と指摘した。町田部長はそれに対し、「新たに指定管理者を募り、その提案によって具体的な事業が決まる」と説明した。
さらに、議案に関連する費用の見積もりについても言及され、現行の指定管理費は約3,760万円を見込んでおり、物価高騰を若干加味する考えであると話した。予算の増加は見込まれていないが、今後の事業展開に伴って調整が必要になるとの見解を示した。
また、次期指定管理者の公募が9月末に行われる予定で、複数の事業者に応募を促す考えがある。議会全体では、これらの運営内容が市民の生活にどのように貢献するか注目されている。
意見書案もいくつか可決され、地域のニーズに対応した社会資本の整備を目指し、国や関係機関への要望が一致したことが議論された。全体的に、今期の定例会では地域が抱える健康や福祉の充実に向けた行政の取り組みの強化が期待される。