令和6年2月22日に開催された苫小牧市議会の定例会で、令和6年度予算案など多くの重要議案が審議された。特に今回は、専決処分や陳情、市政方針、予算案に関する報告がなされ、様々な議案について熱心な質疑が行われた。
議長の藤田広美氏は冒頭に、最近の地震の被害にお見舞いを伝え、黙祷を捧げた。続けて、会期決定において、市議会運営委員長の報告がなされ、会期が本日から3月15日までの23日間に定められた。
今回の会議の重要なテーマの一つは、令和6年度の予算案であった。この予算案には、令和5年度国民健康保険事業特別会計補正予算や、介護保険事業特別会計补助予算も含まれている。その中で、特に注目されたのは災害に伴う高齢者や障害者に対する通所支援事業の拡充であるとされ、市民生活の安定を重要視する意見も出された。
また、陳情として、物価の上昇に見合う老齢基礎年金等の引き上げが求められた。これに対しては、議員から「生活が困難になっている声が多い」との指摘があった。これらの問題に対して、福祉政策の見直しや施策の充実を求める声が上がった。
一方、環境に配慮した公共事業も議題となり、特に太陽光発電を導入する事業の進捗や、電力供給システムの見直しが注目された。環境衛生部長の石黒幸人氏は、「市有施設への太陽光発電設備設置補助事業により、ゼロカーボンシティの実現に向けて取り組む」と述べ、具体的な設置場所とスケジュールを明らかにした。
また、議案の中には、市立病院事業会計補正予算も含まれ、医療サービスの充実についての議論がなされ、さらなる医療体制の整備や充実が必要であるとの意見が相次いだ。
最後に、国際交流事業に関して、留学生の受け入れに関する財源の配分と見直しの要求があった。この議題では「人口減少に伴い、国際的な視点での施策が必要である」との考えが示された。議員からは、外国人住民を迎え入れ、多文化共生を支える施策をより一層進めることが求められている。
苫小牧市議会定例会は、今後も市民の声に応える施策を展開し、持続可能な都市づくりを進めていく意向を示した。