令和4年2月17日、苫小牧市議会は第21回定例会を開会した。 そこで提出された主な議案は、令和4年度各会計予算と令和3年度一般会計補正予算などだ。 予算案に関する議論では、新型コロナウイルス感染症への対応が重要視され、各部署からの報告も行われた。 議会運営委員会の竹田秀泰委員長によると、今議会には32件の案件が付議されており、全体としては陳情も含め、活発な議論が期待される。
特に重要な議案の一つとして、保育士や幼稚園教諭の賃金改定を目的とした処遇改善の提案が注目された。
これは、過去に比べて薄い賃金水準を是正することに重点を置いた措置だ。 市は、保育士等の職員に対し、令和4年2月から3ヶ月間の賃金改善を図るため、3%程度の引き上げを行うと述べている。 また、この措置によって人材確保と離職防止につなげる方針だ。
市長の岩倉博文氏は市政方針を述べ、新年度における施策を説明した。 これには、財政基盤安定化や企業版ふるさと納税の導入、環境対策の強化などが含まれる。 岩倉市長は、人口減少問題に対する取り組み、持続可能な財政運営に向けた施策の重要性を強調した。 加えて、新年度の予算編成についても言及し、予算の適正配分と効率的な運用を確保することが求められている。
一方、苫小牧市は急な降雪に対応するため、雪氷対策費として予算の増額を検討している。 現在、高齢化が進む除雪業者の人手不足が問題視され、効率的な除雪作業が困難さが増している。 このため、雪氷対策に必要な機器や人員の確保に向けた方策を講じることが求められている。 除雪作業を請け負う企業の数を増やすため、職員の労働環境を改善する必要があるとの見解が示された。
■まとめ
今回の市議会では、苫小牧市の今後の方向性や施策が明確に示された。 新型コロナウイルス感染症対策を含む市政方針や、保育士等の処遇改善に向けた取り組み、そして雪氷対策に関する予算案の意義が強調された。市は、厳しい状況の中でも市民の安全・安心を守るために、協力を求めながら、全力で市政運営に取り組む意向を示した。