苫小牧市の第16回定例会が令和3年6月17日に開催され、多くの重要案件が議論された。特に、予算繰越や専決処分に関する報告が多くを占め、予算の再編成が必要とされている状況である。特に注目すべきは、各種報告の中でも具体的な金額が示された予算繰越の件だ。市の財政部長である斉藤和典氏は、4つの事業費を令和3年度に繰越す旨を説明した。具体的な金額として、1つ目は住宅建設事業での2060万円、2つ目は新第2学校給食共同調理場整備事業での2037584000円、3つ目は改築事業としての2161510000円、4つ目は沼ノ端中学校大規模改修事業の未執行分である。
また、公共事業の進捗に関しても議論され、事業者選定の透明性が求められている。在宅医療や介護に関する陳情にも賛同の声が上がり、その方針が市の政策に取り入れられることが期待されている。さらには、福島第一原発の処理水放出に対する抗議も行われ、今後の日本全体の安全を考慮した施策の実施が求められている。
市の予算については、令和3年度一般会計補正予算として677億6753万9000円に達し、これには様々な補助事業も組み込まれている。特に、コロナ禍による影響を受けた市民への支援策が盛り込まれ、財政的な健全性を維持するための工夫が凝らされていることが報告された。さらに、苫小牧市の公共施設、特に市民ホール整備事業も重要視されており、長期的な視点を持ったソリューションを提供することが強調されている。特別職の職員給与の見直しについても言及され、市民からの信頼を回復すべく、誠意を持った取り組みが求められた。これら全般にわたる政策の進展と市民の信頼回復に向けた姿勢こそが、今後の苫小牧市にとって必要不可欠な要素となることだろう。