令和2年7月22日、安中市議会の臨時会が開催され、6つの議題が取り上げられた。
最初に、会期が1日間と決定され、議会は滞りなく開幕した。日程には、会議録署名議員の指名や、令和2年度一般会計補正予算の承認を求める内容が含まれており、出席議員は全員揃った。
財務部長の町田博幸氏は、承認第5号の専決処分について説明し、今回の補正予算の追加が必要となった理由として、ひとり親世帯への臨時特別給付金の支出を挙げている。この給付金は新型コロナウイルスの影響を受けた世帯を支援するためのもので、予算は6,279万5,000円の追加が行われ、総額305億2,529万1,000円となる見込みである。
この補正予算に対する質問も相次ぎ、佐藤貴雄議員からは、ひとり親世帯への支援に関する具体的な声が寄せられているかとの問いがあった。保健福祉部長の水澤祝彦氏は、個別の相談などで生活苦の声がないことを明らかにした。ただし、今後の経済状況により支援の必要性が高まる可能性があるとし、今後の方針についても検討していく旨を述べた。
続いて、議案第58号として、安中市消防団の消防ポンプ自動車の取得についても議論された。取得金額は2,320万6,700円であり、市の防災体制を強化する目的がある。総務部長の阿部哲也氏は、この購入に関する詳細を説明し、入札の参加業者についても報告した。特に注目されているのは、地元業者を対象とした指名競争入札であり、多数の業者が参加している。
また、議案第59号の令和2年度一般会計補正予算(第5号)については、観光振興や中小企業支援のためにそれぞれ手厚い補助が用意されている。産業政策部長の堀米純氏は、観光客向けの宿泊補助金や商工業振興策に関し、既存の対策との連携を深める方針を示している。特に、宿泊補助金はGOTOトラベルキャンペーンに上乗せされる形で、宿泊業者の経営支援を図るものである。
最終的に、議案第60号においては、安中市病院事業会計の補正予算が承認された。公立碓氷病院事務部長の藤巻正勝氏は、白内障手術復活のために必要な医療機器の購入について説明し、市民の医療サービス向上に寄与することを強調した。
議会は、議員も市民もこれからの対応が求められる中、進むべき方向を明確にする機会となった。これらの対策は、新型コロナウイルスの影響を受け、厳しい状況に立ち向かうための重要な手段と位置づけられ、承認された。この日の議会は、さまざまな問題を一緒に考える貴重な場となり、すべての議案が可決された。