令和3年第2回安中市議会臨時会では、安中市の一般会計補正予算が話し合われた。
本会議には全議員20名が出席し、会期は1日間と決定された。議長の吉岡完司議員は、「今期臨時会の会期は本日1日間といたしたい」と提案し、議員たちの異議がない旨の確認を受けて決定した。
この日は主に議案第92号として提案された令和3年度安中市一般会計補正予算が議題となった。企画経営部長の町田博幸氏がこの補正予算の提案理由を説明し、庁舎・防災拠点センターの建設や愛郷ぐんまプロジェクトとの連携事業に必要な予算であると述べた。この補正予算の規模は、歳入歳出ともに2億4942万円の追加が含まれ、総額は251億9700万6000円を計上している。
参加議員からは、特に庁舎建設に関する質疑が目立った。金井久男議員は、補正予算の中に含まれる庁舎・防災拠点センター建設費用に関連し、執務環境調査の時期とその対応に疑問を呈した。この調査結果が出る前に、庁舎の場所を決めることについて、市民的不安があることを強調した。
さらに彼は、耐震強度の低い旧庁舎の6年間の扱いや、教育部門の移転計画がもたらす地域社会への影響についても言及した。町田氏は、これらの懸念に答え、まず執務環境調査なる専門業者による調査を行い、その後に庁舎建設の規模を決定するプロセスであると説明した。また、耐震強度に関する問題も、早急に解決策を模索していると強調した。
今回の補正予算案への賛否は分かれ、金井議員は反対討論を行い、市民の声に応えることと現実的な選択肢を提示する重要性を強調した。一方で、住民説明会の実施を通じて、市民とのコミュニケーションの強化が求められるとの認識も示された。本議案及び補正予算は最終的に可決したが、その実施には市民の理解と支援が不可欠であるという認識が議会内での共通理解となった。