令和2年9月18日、安中市議会は定例会を開き、令和元年度決算に関する議案を中心に審議した。
会議では、令和元年度安中市一般会計をはじめとする、さまざまな歳入歳出決算について、各委員長が報告を行った。特に、決算審査特別委員長を務める遠間 大和議員が、9件の議案に関し詳しい報告を行った。一般会計では、歳入が240億1,447万4,312円、歳出は230億8,356万1,059円となり、歳入は前年度比で1.66%減少していることが指摘された。
反対討論として、金井 久男議員は、市民生活に直結する問題を取り上げ、政策の不備を批判した。金井議員は、市民税の増加が僅かであり、他の自主財源が減少した理由を挙げ、「市民要望に十分応えられなかった」と述べた。また、法人市民税がフラフラしている中、消費税増税が市民生活に与えた影響の深刻さを警告し、将来の財政運営について警鐘を鳴らした。
それに対し、賛成討論では田中 伸一議員が登壇。彼は、新規事業の成果や改善点を強調しつつ、特に市税の増加や新たに追加された施策の評価を示した。田中議員は、投資的経費が減少した一方で、業務の見直しが必要と感じており、今後の市民福祉の向上に期待を寄せた。
このように、賛否の声が分かれる中、議案は比較的スムーズに可決されていった。特に、議案第71号の国民健康保険特別会計決算では、保険加入世帯数の減少が指摘され、将来的な財政負担についての懸念が議論された。複数の議員が同意し、今後の保険税の負担に問題が発生する可能性を示唆した。
今日の議会では、決算に加え、新たな条例案や補正予算案に関する議論も交わされた。市議会は持続可能な財政運営を求められており、次回以降、さらなる議論と施策の充実が期待される。議会は全体として、市の将来ビジョンに向けた具体的な施策を検討する姿勢を示していた。