令和4年第3回安中市議会定例会が9月20日に開催され、重要な議題が取り上げられた。
中でも、高齢者施策についての議論が目立った。佐藤貴雄議員は、急速に進む高齢化社会への対応策を問うた。最新の人口推計によれば、65歳以上の高齢者は過去最高に達し、経済成長や社会保障において課題が増している。各種施策が求められる中、保健福祉部長大河原弘行氏は、本市の現状と対応策を報告した。具体的には、高齢者の居場所づくりの取り組みや、安心して暮らせる環境整備のニーズが高まっていることが強調された。
次に、市民の表彰について、佐藤貴雄議員は地域貢献に対する表彰制度の改善を提案した。市民が誇りを持てるよう、地域での活動を積極的に認める制度が必要と訴えた。企画経営部長の町田博幸氏は、安中市表彰規則に基づいた現状について説明し、善行表彰についても実績がないことを指摘した。これに対し議会は、地域活動への評価を高めるための制度改正を求めた。
また、一般廃棄物処理の現状についても話題が及んだ。権限の制約による入札制限が問題視され、公共の福祉や新規業者の受け入れにおいて、柔軟な対応が求められている。産業環境部長は、過度な制限が経済的な競争を阻害するとの指摘を受け、今後の方針について検討を進める意向を示した。
防災対策の強化も欠かせない課題だ。自力で避難が難しい要配慮者への取り組みが重要視されており、個別避難計画の策定が急務とされている。また、地域における防犯対策としての防犯カメラ設置に関する質問があり、今後の展望が求められた。市は、民間の協力を視野に入れた積極的な展開を検討する姿勢を示した。
複数の議員からは、農業振興や市営住宅の課題に関する質問も上がり、持続可能な地域社会の実現に向けた施策の重要性が確認された。市長は、地域の特性を生かしつつ、住民が安心して生活できる環境を整える方針が示された。