令和2年第2回安中市議会定例会が、令和2年6月16日に開催された。
一般質問として、多くの議員が市の施策について意見を述べた。特に、防災・減災対策や市民サービス向上についての議論が目立った。長嶋陽子議員は、昨年の台風19号を例に挙げ、災害対応の必要性を強調した。その中で、「本市では検証報告書をまとめ、今後の防災対策に役立てる」と述べ、情報伝達手段の多様化を提案した。事務局の阿部哲也総務部長は、「情報収集方法を広報紙に掲載し周知徹底を図る」と応じ、新たな手段の検討も進めるとした。
また、高齢者や障害者のごみ出し支援についても議論された。清水裕之市民部長は、必要な施策の存在を認め、「全国での戸別回収の実施状況を踏まえ、もっと幅広い支援を検討していく」と応じた。
新型コロナウイルス感染症についての質疑も行われ、柳沢浩之議員は「今後の第2波のリスクを考慮した感染防止対策について、地域外来・検査センターの開設を検討している」と述べた。市長の茂木英子は、「感染防止策を講じながら、地域を守る」と強調し、今後の戦略を示唆した。
さらに、群馬県安中総合射撃場改修工事についても質疑が行われ、工事の現状や住民の不安に対応する方策が話し合われた。産業政策部長は、「工事は進捗中で、オープンは令和2年7月予定。しかし、鉛の除去や音の問題については、地元からの要望が強く、いまだ解決には至っていない」と説明した。
高橋由信議員は移住・定住対策についても取り上げ、新型コロナウイルスの影響を背景に「今が地方移住の大きなチャンスである」とアピール。具体的な施策や事例を挙げ、「市独自の支援制度を強化し、移住希望者へきめ細かい対応が必要だ」と訴えた。市の訪問窓口としての体制強化を要望し、地域と移住者が共存できる環境の整備を促進するための議論が進んでいる。