令和3年6月21日、安中市議会は定例会を開催し、様々な議題が取り上げられた。特に障害福祉施策やヤングケアラー支援の重要性が強調されている。
小川剛議員は、障害福祉施策について質問を行い、行政の役割は不可欠であると述べた。彼は、障害者への支援が地域での生活確保に重要であり、そのためには相談支援体制の整備が必要だと強調した。また、安中市では障害者雇用が進んでいるものの、雇用状況の詳細な把握が必要だという意見も見られた。
さらに、小川議員は、障害児福祉計画の策定に関して質問した。保健福祉部の大塚由紀子部長は、計画の背景には法の整備があり、重要性を改めて認識したと答弁した。特に、障害者の雇用現況についても関心が高まっており、企業での採用状況を詳しく報告している。
ヤングケアラー支援については、武者葉子議員が質問。彼女は、家族の世話を強いられる若者の負担を軽減するために、相談窓口の設置を提案した。市の保健福祉部は、現状を踏まえた支援の必要性に賛同しながら、具体的な施策を模索中であると答えた。
また、ワクチン接種の推進状況にも焦点が当てられた。大塚部長は、65歳以上の高齢者の接種状況が順調であるとする一方で、予約の便宜性についても今後改善していくと回答した。この他、帯状疱疹や成人用肺炎球菌ワクチン接種状況など、感染症対策に関する様々な質問がなされた。
有害鳥獣対策については、捕獲隊の活動や地域住民の協力について説明され、具体的な事例を挙げた。近年の農作物への被害状況が報告され、猿の発生を抑えるための施策が求められている。特に、ニホンザルやイノシシの被害が深刻となる中、長期的な視点での対策が必要であるとの意見が大勢を占めた。
議会では、新型コロナウイルス感染拡大の影響下でも、地域の活性化を図るためのデジタル行政についても議論された。情報通信技術を活かした行政の効率化が、その後の経済復興に欠かせないとの認識が共有された。特に、クラウドファンディングの活用について積極的な姿勢が示され、地域支援を一層強化する動きが期待されている。
このように、多岐にわたる議題が討議された安中市の定例会は、地域課題への取り組みが進む中、議員各自がその解決を目指して意見を交わす重要な機会となった。