令和5年9月15日、安中市議会第3回定例会が開催され、一般質問が行われた。この日、主に3つの議題が討議され、多くの議員が各々の意見や懸念を表明した。
初めに、小川剛議員は「学校教育について」質問を行った。特に教職員の働き方に関心を寄せ、教員採用試験の倍率や労働環境の現状に迫った。教職員の長時間勤務が依然として問題視される中、教育委員会教育部長の小黒勝明氏は、時間外勤務が約50%の教職員に及ぶことを明らかにした。さらに、コロナ禍における教職員の負担についても言及し、「業務改善に向けた取り組みを進めている」と述べた。
次に、櫻井喜久江議員は「空き家について」の質問を展開した。安中市内での空き家が増加している状況を指摘し、管理や利活用についての具体策を求めた。まちづくり部長の赤見孝仁氏は、最後に7月に設立された「安中市空家等対策協議会」の活動に触れ、空き家の管理や活用促進に向けた取り組みを今後も重視していく考えを示した。
さらに、金井登美雄議員が「猿被害の常習化」について質問。猿の出没が住民生活や農業に悪影響を及ぼしている現状が報告された。みりょく創出部長の大竹将夫氏は、現在の捕獲状況や対応策について具体的なデータを提示し、「猿との共存を目指し、行動範囲を把握しつつ対策を強化していく」との考えを示した。
最後に、長嶋陽子議員が「熱中症対策」に関する重要性を述べ、高齢者に向けた対策の充実を求めた。保健福祉部長の大谷雄一氏は、熱中症の危険が高まる季節において、啓発活動や支援施策が進められていることを強調し、今後も効果的な施策を展開する意向を述べた。
市議会ではこのように、多様な課題に対して市の取り組みや今後の方針が議論を交わし、市民生活の向上を目指す姿勢が見受けられた。