令和3年第4回安中市議会定例会が12月14日に開催された。
本会議では、請願や様々な議案について審議が行われた。請願の中には、市役所移転に関する内容があり、金井久男議員がその白紙撤回を求める請願に賛成する立場を表明した。金井議員は、旧安中高校跡地への庁舎移転には合理的な根拠がないと強調し、現在地での建替えを再検討するよう提案した。市民の意向を尊重すべきという考えが示され、市民アンケート結果では56%の意見が現在地を希望していることが示された。
経済建設常任委員長の報告によると、委員会は数件の議案について討論なく原案を可決した。特に重要視されたのが、安中市国民健康保険税条例や放課後児童クラブの条例改正であった。また、安中市病院事業に関する条例案については、医療機関間の連携強化が必要との見解が示された。
鳥獣害対策特別委員会の報告では、農業における鳥獣被害が増加していることが報告され、捕獲隊の担い手不足など課題が指摘された。特に新型コロナウイルス感染症の影響により、防除活動が難航されている状況が述べられた。委員会は、今後の対策を市長に要望する方針を示した。
一方、議会ではトリガー条項の凍結解除に向けた意見書や、義務教育費国庫負担制度の拡充に関する意見書も提出され、いずれも賛成多数で可決された。
残る議案では、急遽提案された令和3年度安中市一般会計補正予算(第9号)も可決され、住民への臨時特別給付金事業について市長が明確な施策を示すことが求められた。これにより、住民税非課税世帯等に対する追加支給が決定され、特に子育て支援が強化される形となった。
今後も市民の意見を反映しつつ、効率的な条例や予算執行が行われることが期待される。