令和5年3月7日、野田市では定例会が開催され、令和5年度予算案が議題に上がりました。
議案では、令和5年度一般会計予算が522億7,500万円とされており、対前年度比1.7%の減となります。この背景には、衛生費の減少が影響しているとされています。企画財政部長の生嶋浩幸氏は、歳出の主な事業として新規計上される施策に言及しました。特に、国の地域少子化対策交付金を活用した結婚新生活支援事業の補助金の増額が挙げられました。
また、民生費においては、保険料の据え置きが行われることから、国民健康保険特別会計繰出金が増額される見込みです。高齢者福祉には、楽寿園の改修工事費や後期高齢者医療費の増額が含まれます。生嶋部長は、「高齢者医療の確保を図りつつ、生活支援策を充実させる」と強調しました。
議案第2号、国民健康保険特別会計予算は169億2,000万円、議案第3号の介護保険特別会計予算は126億1,100万円となり、両案とも対前年度比で増額が見込まれています。特に、介護保険に関する給付費については、利用者の増加に対応するための措置が必要とされています。
水道と下水道事業の予算も扱われ、議案第6号と第7号は若干の増額が伝えられました。水道事業では、老朽管の布設替え工事や地域防災計画に基づく耐震管の布設が行われます。下水道に関しては、浸水被害解消を目的とした工事が予定されています。
さらに、私債権管理条例や会計年度任用職員の給与に関する条例、印鑑条例など、18件の条例案が一括で審議される予定です。特に私債権管理条例の制定については、適正な私債権の管理を期すための基準を設けることが目的とされており、今後の監査業務に影響を与えるでしょう。
議論は続き、特殊災害対策に関する消防費の増額や、教育費の関連予算についても具体的に説明がなされました。教育関係者からも、特に私立幼稚園に関連した助成制度の拡充が求められるなど、教育充実に向けた要望も聞かれます。