近年、野田市でも市民生活に影響を与え続ける有害鳥獣の出没が増加している。
イノシシやアライグマ、ハクビシンが農作物や住環境を脅かしており、これに対して市当局も対策を講じている。
中でも、アライグマは特定外来生物に指定されており、農作物の被害が顕著である。
市の取り組みとしては、箱わなの無料貸出しや駆除の方針があり、過去5年の農業被害は約55万円に上ることが確認された。
出没状況は年々増加傾向であり、特にイノシシは昼間や夕方にも目撃情報が寄せられている。
また、環境部長によると、過去5年間でイノシシは5件、ハクビシンは17件、アライグマは229件の駆除が行われており、箱わなの貸出件数は昨年度から340件を超えるなど、対策の強化が見受けられる。
この結果、アライグマへの効果的な捕獲方法の検証を行うため、県と自動撮影カメラを用いた生息状況調査が実施中である。そして、必要に応じてスマートトラップの導入を進める方針で、今後県との連携を深める考えであると説明された。
一方、新清掃工場の建設計画に関しては、既存の第二清掃工場の隣接地が有力候補地とされるも、近年の洪水ハザードマップ改定を受けて再検討中である。
合同対策委員会や地権者への説明に際し、周辺の環境保全や広域処理を選択肢に入れるなど、柔軟な意見が出されている。
環境部長は、現工場は適切な維持管理を図り、今後の建設計画は慎重に検討された後に進められる予定で、年度内には方針をまとめる見込みである。
さらに、生活保護行政においては、保護申請数は昨年度281件、決定数は204件、決定までの平均日数は約10日。
支援業務は、人員不足という指摘がなされており、質の維持向上が求められている。ケースワーカーの適正配置に対する関心も高まっており、市当局は今後、更なる人数を確保する方針を示している。
オストメイトへの支援では、ストーマ装具の保管制度やトイレの整備が進む中、装具の価格上昇に対する金銭的補助の声が集まっている。
市は利用者数などの状況把握を踏まえ、基準額の見直しを行う予定であり、必要に応じた研修や講習が抵抗なく受けられる環境整備も進めている。
今後も市民の生活の防護策と福祉の充実を目指して、取り組みを続けていく姿勢が示された。