令和3年第3回野田市議会臨時会が、4月20日に開催された。
議会では、主に専決処分の承認や令和3年度の一般会計補正予算について論議が行われた。
会期は本日1日のみに設定された。
市長の鈴木有氏は、今議会の冒頭で新任の教育長に就任した染谷篤氏と水道事業管理者の中沢哲夫氏を紹介した。染谷氏は「教育の一層の充実と発展に向け、全力を尽くす」と述べ、教育現場の安全を強調した。中沢氏は「水道事業の経営に取り組む」とし、地域の水供給の信頼性を維持する意向を示した。
また、市長は新型コロナウイルス感染症の状況についても発言。4月19日に公表された集団感染の詳細を説明し、市民や事業者に対して感染対策の強化を求めた。具体的には、県内の事業所で14人の感染者が確認され、大型連休の前に市民に自粛と対策を呼びかけた。
議題に入ると、最初に会議録署名議員の指名、会議の会期が決定された後、専決処分の承認を求める議案が審議された。企画財政部長の生嶋浩幸氏は「税制改正に伴い、固定資産税や住宅ローン控除に関する改正が必要」と説明。特に、住宅ローン控除を拡大する特例について詳しく述べ、議員からは様々な質問が寄せられた。
質疑では、議員の小室美枝子氏が「個人市民税や固定資産税の改正の詳細について」に質問し、税制改正の全体像についての理解を深めたい意向を示した。生嶋氏は、「具体的な数値はまだ把握できていない」との認識を示した。
続いて、認第2号専決処分の承認が審議された。これに対しても小室氏が詳細に質問。市の総務部長、宮澤一弥氏が「署名押印の廃止は、行政手続きの効率化を目指すものである」と述べ、コロナ禍の影響も考慮されていると示唆した。
最後に、議案第1号として令和3年度野田市一般会計補正予算が議題に。生嶋氏は補正予算が「1億1,690万3,000円減額され、510億9,741万7,000円になる」と説明し、子ども館整備に関わる工事費増額など具体的な内訳を述べた。議員の質疑に対し、十分な説明が行われた後、内容が了承された。
今回の臨時会は、コロナ対応だけでなく、税制改正や予算調整にも通じる重要な議題が盛り込まれ、多くの議員が関心を寄せている様子が浮き彫りとなった。