令和6年鎌ケ谷市議会定例会が6月25日に開催された。本会議では市政に関する一般質問が行われ、特に土砂災害防止法や放課後児童クラブ、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進に関する質問が目立った。
まず、土砂災害防止法に関する質問があり、土砂災害警戒区域の指定についての詳細が触れられた。市民生活部の伊藤正二参事によると、土砂災害防止法は崖崩れや土石流、地滑りなどから国民の生命を守るための法律であり、土砂災害のおそれがある区域を警戒区域に指定する仕組みがあるという。特に、レッドゾーンに指定された地域では、建物に対する規制が厳格化される。現状では鎌ケ谷市内に7か所の警戒区域が設定され、その内6か所は特別警戒区域に該当する。
次に、放課後児童クラブに関する質問では、健康福祉部の小笠原直樹部長が放課後児童クラブの目的、入会条件、実施体制について説明した。共働き家庭の児童を対象に,放課後や夏休み中に適正な遊びや生活の場を提供し、児童の健全な育成を図ることが目的である。入会条件には、日中保護者が就業している家庭の児童が対象となり、現在市内には9つの小学校に17クラブが設置されている。
さらに、放課後児童クラブの利用者数が増加しているとの報告があり、今後もその増加が見込まれる。すでに定員をオーバーしているクラブもあるが、支援員を増員して管理を行っているとのこと。また、保護者の負担金は月8,000円で、ひとり親世帯の支援も行っている。
最後に、DX推進に関しては、狩谷昭夫総務企画部長が本市のDX推進の意義とその進捗状況を説明した。DXの重点的取組として、業務のデジタル化や市民用のオンライン手続きの整備が挙げられ、各種サービスの向上を図りつつある。新たに設置されたDX推進室を中心に、全庁的な取り組みを進めていく方針である。特に、書かない窓口を進めるための具体的なプロジェクトが進行中で、全体的な業務改革を通じて市民の利便性を高めつつ、持続的な行政サービスを実現させていくことを目指している。
本会議では地域の安全、子どもたちの育成、そして市民サービスの向上といった重要な課題がトップにあがり、鎌ケ谷市が進める施策がしっかりとした実を結ぶことが求められる。今後ともこの方向での取り組みが進められ、評価されていくことが期待されている。