令和6年鎌ケ谷市議会定例会での市政に関する一般質問が行われた。議員たちは、大規模災害に対する備えや高齢者への施策について質疑を交わした。特に、泉川洋二議員は、最近の能登半島地震を受けて、地方自治体の災害対策の重要性を訴えた。彼は、「いつ起こるかわからない地震に備え、市民の生命を守るため、福祉避難所の役割の明確化や、災害用備蓄の整備が急務である」と指摘した。
続いて、防災担当の市民生活部長、青木真也氏が発言し、現在の福祉避難所が社会福祉センターと介護施設であることを説明した。彼は、「福祉避難所は、高齢者や障がい者に特化した支援を行う場所で、災害時の避難生活に配慮した体制が必要です」と強調した。また、健康福祉部長の小笠原直樹氏は、地域への避難情報や備蓄物資の整備が進んでいることも報告したが、現実には、サポートが必要な方々が安定した避難環境を得るための取り組みが多く残っていることを認めた。
次に水町元大議員は、一般質問を通じて、鎌ケ谷市の議員数について討論した。彼は、「鎌ケ谷市は現在、議員が24名ですが、近隣市と比較してもその数はいかがなものか。市民の声を届けるため、議員定数の見直しが必要ではないか」と述べた。総務企画部長の狩谷昭夫氏は、「議員定数については、過去の経緯や現在の財政事情を勘案しながら適切に判断していく必要がある」と述べ、議員数の必要性を検討していると明言した。さらに、市民との接点を強化するため、より透明な議会運営を促し、直接的な意見交換が進むような体制を築く考えを示した。
最後に、鈴木哲也議員が、いじめやネットトラブルの防止について言及。彼は、「文部科学省による調査結果が示す通り、いじめがますます深刻化している。周囲から見えない形で行われるいじめに対し、早期発見と周知のキャンペーンを行う必要がある」と訴えた。生涯学習部副参事の髙木秀人氏は、鎌ケ谷市いじめ防止基本方針の策定や周知活動に力を入れ、全体的な教育環境の改善に努める姿勢を示した。
災害時の市民サービスの質向上、シニア層への施策、市民との対話の重要性等、様々な問題が依然として残されている中、鎌ケ谷市議会は今後の取り組みを模索し続ける。市民の生命や権利を守るための施策が求められ続けていることを改めて認識させられた。効果的な対策が打たれ、実行に移されていく姿勢が期待される。この日行われた一般質問は、ますます重要な意義を持ち続けるだろう。