令和5年6月27日に開催された鎌ケ谷市議会定例会では、市政に関する一般質問が行われ、各議員が市の政策や施策に関する重要な意見及び質問を提起した。
この中で特に注目を集めたのは、新鎌ケ谷駅を中心とする地域の発展についての議論である。5番のデコ野涼議員は、新鎌ケ谷のさらなる発展に向けた具体的な施策を強調し、地域活性化に寄与する提案をした。新鎌ケ谷駅の周辺地区は、交通の便が良く、都心や成田へのアクセスも良好である一方で、活気が不足していると指摘し、地域イメージの向上が求められると述べた。
また、特に注目されたのは新鎌ケ谷駅南側の開発計画についてで、都市建設部の崎田浩史参事は、南側県有地に計画されている商業棟及び住宅棟の開発に関する情報を提供した。延べ床面積約9,900平方メートルを有し、14階建ての住居棟の建設が予定されていることが明らかになった。この一環として、南北自由通路及び緑道ゾーンも整備され、地域の回遊性向上が期待される。
デコ野議員は、これらの計画に対し、環境に配慮しつつ、新鎌ケ谷を地域の象徴として育てていく必要性を説いた。特に、北千葉道路の整備が進む中、地域活性化を図るための土地利用や整備手法の検討にも取り組むことが求められると訴えかけた。
さらに、自転車交通の安全対策についても重要なテーマとして挙げられた。最近の調査によれば、鎌ケ谷市内における自転車の利用分担率は教育機関通学のおよそ18.9%を占め、特に高齢者や若者の利用が目立つ一方で、交通事故による件数も依然として厳しい状況にある。横断歩道の整備、交通マナーの周知徹底など、ソフトとハード両面からの安全対策を強調する声も多かった。
また、健康寿命の延伸についても議論があり、健康維持のための施策が各種講座や啓発活動として展開されていることが紹介された。食育の重要性、椅子に座っての健康的生活の広がりなどが述べられ、普及啓発との関連が示された。
このように、令和5年6月27日の定例会では、地域活性化や交通安全、健康施策など、多岐にわたるテーマが議論された。市民にとって身近な課題に対し、市と議会による協力が求められていることが一層感じられる内容であった。