令和4年3月9日の鎌ケ谷市議会定例会において、市政に関する一般質問が行われ、市民の重要な問題に対して様々な見解が示された。
最初に、後関俊一議員が教職員の働き方改革について取り上げ、働き方関連法施行後の教職員の勤務実態を市教育委員会に尋ねた。教職員の勤務時間は約7時間45分で、勤務実態調査によれば、児童と向き合う時間を確保できている割合は63%に減少しており、業務改善が急務であると強調された。
さらに不登校児童生徒に関して、コロナ禍での状況についても見解が求められた。生涯学習部副参事の柳昌孝氏は、長欠の児童生徒59名と中学生136名の現状を説明した。特に家庭環境や学習に起因する欠席者が多いことが指摘され、今後は関係機関と協力した支援が必要であるとされた。
次に葛山繁隆議員が、高齢者の見守り支援について質問した。高齢者の一人暮らしや核家族化の進行に伴い、見守り体制の強化が求められる中で、地域とのつながりの重要性が述べられた。特に高齢者の孤独死を防ぐためには、地域社会の見守りが不可欠であるとの意見が相次いだ。
河内一朗議員による交通安全と道路整備への質問も重要なテーマとされ、北千葉道路の整備状況や市内の交差点の危険性が議論を呼び、改善策が求められた。一方、芹が谷市長より、道路整備の重要性が強調され、基本的な交通ルールの周知や市民参加による情報共有の必要性が説かれた。
また、矢崎悟議員は市政におけるデジタル化の重要性について言及した。以前より進められているデジタル化に向けた取組として、保育園や小中学校のICT化を推進し、市民サービスの向上に寄与することが期待される。本市ではAIチャットボットの導入が進められており、これにより問い合わせ対応の迅速化が図られる見込みである。
さらに、防災力強化の期待も寄せられ、地震、風水害に関する情報の即時発信が求められた。幸い、現在の防災行政無線のデジタル化が進展しており、市民への有効な情報伝達が出来る体制が整ってきている。このように多面的なアプローチを通し、市民の安心安全を確保するための努力は続けられている。