令和5年の第1回我孫子市議会定例会が開会され、市長による施政方針演説が行われた。
まず、星野順一郎市長は職員による不祥事を謝罪した。1月26日に行政管理課の職員が暴行の疑いで逮捕され、市民の信頼を損ねたと述べた。この問題に対して、厳正に対処する意向を示し、再発防止に取り組む姿勢を強調した。
続いて、令和5年度施政方針について説明があった。市長は市民からの信任を得て5期目を迎え、これまで掲げてきた「元気と活力の推進」などの課題に対し、引き続き全力で取り組むと述べた。なお、令和5年度の一般会計予算は433億円に削減され、財政状況を考慮しつつも住みやすいまち作りを行うことが強調された。
具体的には、新型コロナウイルスの影響を受ける市民や事業者への支援や医療機関への支援が挙げられ、感染症法の見直しに伴い、5月から感染症の位置付けが変わることに対する対応策も示された。
予算編成においては、市税収入の増加が見込まれる一方で、社会保障経費の増加が懸念され、増額見込みの市税や交付税に対し、ターゲットを絞った事業運営が求められている。一般会計の歳入は172億で前年比増、国庫支出金は減少しているが、市民生活を保障するため経費の見直しがなされ、再発防止策に取り組む旨も説明された。
さらに、施策の基本目標として、「誰もが安全に安心して暮らせるまちづくり」や「健康で自分らしく暮らせるまちづくり」が示された。この取り組みの一環として、公共インフラの整備や治水事業、子育て支援が強調されている。市長は特に公共施設の老朽化や災害対策を急務として位置付け、安全で快適に過ごせる環境作りに意欲を見せた。
納税に関する施策や環境への配慮も含まれ、地域との連携を強化することで、より魅力的な街の実現を目指しているとした。特に、商業観光まちづくり大綱の推進や市民文化の充実が計画され、新たな価値や魅力を創出する意向が伝えられた。市議会の協力も求められており、全員が一致して市民の期待に応える市政運営を進めていく姿勢が示された。