令和5年6月の我孫子市議会定例会では、市政に関する一般質問が行われた。特に、飯塚誠議員による柴崎地区の産業用地に関する質問が注目を集めた。飯塚議員は、調整池の変更に伴い概算工事費が約5億円増加する可能性について質問し、環境経済部の山本康樹部長は、変更が自然堤防機能の弱体化に繋がるリスクを強調した。具体的には、コンクリートの壁面整備を検討しているとの答弁があり、議員からは工事費用の算出根拠を求める声が上がった。
続いて、介護人材確保に関する提案が行われた。早川真議員は、介護職に関する支援策として、家賃補助や保育料の補助など独自支援策を求めた。これは、介護従事者が少ない中での労働環境の改善を図るためであり、その背景には人手不足が重なっている。市は現在、介護保険事業計画の策定を進めており、住民の声を聞き入れつつ、効果的な対策を検討していくと述べた。
次に、手賀沼に関連する施策として、うなきちグッズの販売促進が議論された。市のマスコットキャラクターである手賀沼のうなきちを使用した新たな商品開発が提案され、現在の販売場所を増やすことや、ふるさと納税の返礼品に加えることが求められた。これに対し、環境経済部の山本康樹部長は、地元事業者との協力や広報活動に努める意向を示した。
また、観光面においては手賀沼公園におけるアウトドアスポーツやボート活動の整備が検討されていることが報告された。市は、手賀大橋周辺や農産物直売所近くのスペースの活用を視野に入れ、より多くの観光客を呼び込むための取り組みを強化する方針を示した。
この他にも、防災対策についても質疑がされ、今年度は合同防災訓練が行われる予定であることが示された。市は地域の理解を得ながら、訓練の内容を充実させることが求められており、今後の展開が期待される。
これらの議論を通じて、市民サービスの向上や地域活性化のための計画が続々と進められていることが確認された。
議会では、市民の声を真摯に受け止め、持続可能な地域社会の実現に向けた具体的な施策が求められ続ける姿勢が皆に強く印象づけられた。