令和5年3月1日に開催された我孫子市議会定例会では、重要な市政に関する一般質問が行われた。この議会は、星野市長が5期目を迎えて初めての重要な場でもあり、市政の進展に対する一般市民の視点が問われた。
清風会代表の松島洋議員は、我孫子市の財政状況について詳細に質問した。自身の調査を基に、市税や交付税の増収策としてのふるさと納税の可能性について議論が交わされた。松島氏は「令和5年度の市税が4%増の見込みで、我孫子市も将来への期待を持つ」と述べ、税収の増加の背景にある要因について市構造の変化を促した。
市税と交付税の動向について、松島氏は他市の状況も引き合いに出し、地方交付税の受給条件やその根拠も踏まえた質問を展開した。これに対し、小林修財政部長は、個人市民税を増収と見込む根拠を説明しながら、地区毎の賃貸住宅や新築状況が税収とどう結びつくかを際立たせた。
次に、松島氏は公共施設の老朽化に関して、にぎわいと公共空間の必要性を強調した。老朽化が進む庁舎や公共施設の整備に関して、星野市長は「今後の庁舎の形態を検討するにあたり、市民サービスの向上を第一に考える必要がある」と述べ、積極的な対応を約束した。
また、少子化対策と子育て支援の充実に向けた取り組みが求められた。松島氏は無償化や新たな支援金の導入を提案し、地域住民の意見を重視するよう強調した。市長はこれに対し、地域に根ざした施策を進める意義を語り、実行に向けた意欲をみせた。
さらに、松島氏の質問の中で、ふるさと納税制度は他市との比較や交付税収入の均衡に寄与すべきだという点も挙げられた。小林部長は、寄付を潤滑にするための施策を明かし、地方自治体の税の格差を是正するための考えを述べた。
議会の中では観光振興や文化財保護についても議論が深まり、商業観光振興への取り組みが市民にどのように還元されるのかが問われた。市民活動を支える取り組みとともに、地域の歴史を学ぶ機会の創出の必要性が強調された。
このように、住民と市政を繋ぐ重要な議題が多々議論に浮上し、それぞれの課題について市政の進展が期待される結果となった。市長や当局の一貫した施策の中で、今後の我孫子市の発展が一層の注目を集めることとなるだろう。