令和2年3月に開催された我孫子市議会の定例会では、新型コロナウイルス感染症対策やキャッシュレス決済の導入、男性職員の育児休暇、RPAとAIの導入、顧客体験向上のための施策など多様な議題が取り上げられました。特に新型コロナウイルスについては、市長や保健福祉部長からの詳細な説明があり、感染拡大防止のための具体的な対応策が議論されました。
議長の西垣一郎氏は、黙祷を捧げることから会議を開始し、平成23年の東日本大震災から9年経つことに思いを寄せました。会議では新型コロナウイルスへの懸念が強く、多くの議員がその影響に心配を表明し、迅速な対策の実施を求めました。
特に、清風会の甲斐俊光議員が提案したキャッシュレス決済の導入については、政府や他自治体の先進的取り組みを例に挙げ、市民サービス向上につながることを訴えました。市の支援を得たキャッシュレス化が進めば、特に高齢者にとっても大きな利便性をもたらすとの意見がありました。
育児休暇の取得促進に関しても議論が交わされました。男性職員が育児休暇を取得しやすい環境整備の必要性が強調されました。育児休暇が未だ低迷している状況に対して、具体的な対応や上司の意識改革が不可欠であるとの指摘が多くなされました。
さらに、RPAやAIの実装については、予算が必要であるため慎重にならざるを得ない状況も見受けられましたが、市の業務効率化を図る重要な施策として期待されていることが確認されました。他にも、地域の高齢者に対する見守りネットワークの活動や、市内での新たな地産地消の取り組みも話題となり、地域活性化のための協力体制が求められました。
また、東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、イベントの実施や選手との交流の仕組みを提案する声もありました。市としても、地域住民、教育委員との情報共有を重ねながら安全対策を講じていく必要があるとの認識が示されました。
最後に、高齢者福祉や地域安全対策についてもさまざまな提案がなされ、地域社会全体で支え合う体制の重要性が継続して強調されました。