令和4年3月定例会が我孫子市議会で開催され、市長の施政方針が説明された。市長の星野順一郎氏は、新型コロナウイルスの影響について市民や事業者の協力に感謝を示し、その上で今後の課題に触れた。特に、感染拡大防止や地域経済の支援に重点を置く意向を示した。
施政方針では、感染防止策としてワクチン接種を推進することが強調された。市は、医療従事者や高齢者施設への優先接種を実施し、65歳以上の3回目接種率約52.4%を報告した。市は今後も供給状況を見ながら接種を促進していく計画である。
市長はまた、子育て支援への取り組みを言及し、住民税非課税世帯に10万円を支給する事業を紹介した。この支援は、多くの世帯にとって重要な生活支援となる見込みだ。
さらに、施政方針では市の総合計画の継承が述べられた。新たに「未来につなぐ心やすらぐ水辺のまち我・孫・子」という都市像を掲げ、誰もが安全に暮らせるまちづくりに取り組む方針が示された。具体的には、防災・減災対策の強化や地域福祉の推進が挙げられた。
特に、災害対策の推進に向けた具体的な施策には、防災行政無線の導入や洪水避難情報の冊子作成が含まれており、市民への迅速な情報伝達が期待されている。
加えて、市長は地域の活性化や経済振興に向けても具体的な施策を提案した。企業振興や観光振興、および総合計画の再構築が行われる。施策推進には、産業支援や地域交流が重要視され、多様な人材の活躍を促す計画が示された。
また、教育分野への取り組みも強調された。星野市長は、教育環境の充実や子どもたちを支援する施策について言及し、地域と学校が協力する体制の確立が目指されている。特に、小中学校での教育課程の改善や地域の人材育成が求められ、地域住民の協力が必要であることが強調された。
今回の施政方針は、行政の透明性を高めるために、市民への情報発信の強化が必要であり、引き続き信頼される行政運営を目指すとの姿勢も見られた。市は、全ての施策を通じて一層の市民との協働を図り、持続可能なまちづくりを進めていくことを約束している。