我孫子市の定例会では、市政に対する様々な質問が行われ、特に新型コロナウイルス感染症への対応が重点的に議論された。
戸田智恵子議員は、新型コロナウイルスのワクチン接種体制について言及し、他市と比較して我孫子市の接種が遅れているという疑念を呈した。戸田議員は、感染対策としての施策の進展を評価しつつも、市民からの批判の声が多いことを指摘した。特に、6月12日から始まった65歳以上の予約受付について、松戸市や柏市等の他市の接種開始と比較しながら、我孫子市の接種スケジュールを説明した。
次に、福祉行政の観点から「ヤングケアラー」の問題が取り上げられ、戸田智恵子議員はその実態や問題点について詳細に説明し、市の認識と今後の対応を求めた。丸智彦教育長は、ヤングケアラー問題に対する本市の認識を示し、学校での対応策や今後の支援の方向性について明言した。
また、コロナ禍における女性の負担軽減、生理の貧困の問題も議題に上がり、戸田議員が対策を問うた。市長は生理用品の配布について現状を詳述し、支援策を進める意向を示した。特に市内の公立トイレへの生理用品の設置を今後検討する考えを表明した。
さらに、我孫子市が直面する「生産緑地2022年問題」や、東京五輪に関連するスロベニアの事前キャンプ受入についても議論された。市長は、選手が接種済みであり、厳重な行動規範を守ることを強調し、感染防止策を徹底するとの考えを示した。
岩井康議員はワクチン接種の副反応について詳細に質問し、情報提供の必要性を強調。市は、接種状況に関する十分な情報を市民に提供することを約束した。また、久野晋作議員も市の安全対策が不十分であるという指摘をし、改善策を求めた。
市は今後も、感染対策や地域住民の健康を守るための施策を強化していく意向を示し、特に市民の理解を得るための広報活動の重要性を強調することが必要だとの認識を再確認した。