令和５年第２回常滑市議会定例会が開催され、議長は開会の挨拶を行った。市長の伊藤辰矢氏は施政方針を述べ、子育て支援や観光振興などを軸にした施策について強調した。
施政方針では、子育て支援の充実が重要な課題として挙げられた。市長は、昨年度の出生数が前年と比較して激減していることを指摘した。これを受けて、2024年度には医療費無償化を拡充し、経済的な支援策を展開する方針を明らかにした。特に、子育て世代が選びたくなる魅力ある施策の実施が謳われた。
観光に関しては、中部国際空港や愛知県国際展示場の利用者をターゲットに、地域経済を活性化させる施策が整えられる。宿泊税の導入も進められており、来年度中の実施を目指すという。市民の参加を促進するイベントの実施や、回遊性を高めるための交通アクセスの改善策が重要視される。
また、上田氏の質問に対し、市長は基本目標として掲げる「共に生き、支え合い、安心して暮らせるまち」の実現に向け、健康や福祉の向上にも取り組む考えを示した。
具体的な施策の中では、学校給食の見直しが挙げられ、地元食材の利用を進めるとともに、安全で安心な教育環境の確保が強調された。今後も市民の声を反映させた施策展開を進めていくとも述べられた。
最後に、持続可能なまちづくりに向けて、市民力を生かした施策への期待が寄せられた。市は今後、森林環境の保護や温暖化対策にも躊躇せず取り組む方針を明らかにしており、市民との協働を重視するとした。施政方針に掲げた内容が市民にとって如何に有益であるかを問う声が上がる中、議会は市長の発言を受け、その実現に向けた議論が活発に行われることが求められる。