令和元年6月の定例会において、一宮市議会は様々な重要なテーマを取り上げ、特に児童虐待問題や介護保険と高齢者福祉に焦点を当てた議論が行われた。議員の小林けいめい氏は、特に一宮市における児童虐待の実情と対策について言及し、政府の発表に基づく全国の虐待相談件数について焦点を当て、一宮市における実態と対応策を求めた。児童虐待問題は深刻であり、特に医療ネグレクトによる影響を考えると、社会全体での取り組みが必要であると強調した。
一宮市こども部長、伊藤祐幸氏は、同市における児童虐待相談件数や取り組み状況を報告し、最近の取り組みとして子ども家庭相談室を設置したことや、地域機関と連携した児童虐待対策の強化を説明した。さらに、民間企業との連携による支援体制構築の必要性が強調され、議員からは児童相談所の充実を求める意見も寄せられた。
次に行われたのは、高齢者福祉に関する議論で、大津乃里予議員が高齢者福祉の現状と今後の課題について質問した。福祉部長、石原秀雄氏は、高齢者の社会参加を促進し、より多くの支援が提供できるよう取り組んでいることを述べた。特に高齢者にとっての居場所の重要性が強調され、地域との連携を強化する必要があるとの見解が示された。
その後、島津秀典議員は一宮市における民俗芸能の将来戦略について質問した。市の文化財指定の現状や、演目の保存・伝承についての取り組みが報告され、特に地域住民の活躍による文化活動の促進のための支援策が話し合われた。
さらに、ラグビーワールドカップ2019に関する質疑も行われ、教育文化部長の野中裕介氏は、ニュージーランド代表と南アフリカ代表が一宮市の公認キャンプ地に選ばれた経緯を詳述した。この大会がもたらす経済効果や一宮市の観光資源としての可能性に触れ、たくさんの訪問者を迎える準備が進められているとのことだった。
最後に、高齢者や子供の居場所の確保と地域密着型の公共交通網の構築に向けた提案がなされ、特に待機児童問題や公共交通の充実に関する取り組みが強調された。議会は、地域の声を反映させ、より優れたサービスを提供するための努力を続けることが必要であるという結論に達した。