令和2年3月、北杜市議会定例会において、様々な重要なアジェンダが議論された。中でも、移住定住・しごと相談窓口の更なる充実と、東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿に関する内容が注目を集めている。
移住定住・しごと相談窓口は、昨年4月に設置され、順調に利用者が増加している。この窓口は、地域の魅力を再発見し、住み続けたいと思う「郷土愛」を育むための重要な役割を果たしている。市長は「ふるさと北杜に住み続けたいと思う思いを育む環境づくりに努めてきた」と強調しており、今後は「移住者と地域住民の交流の場」となりうる「北の杜きずなカフェ」の設立も予定されている。新たな人材を受け入れることで、市の発展に寄与することが期待されている。
また、オリンピック・パラリンピック事前合宿の受け入れ態勢も整ってきている。ビーチバレーコートやBMX施設の国際基準に合った整備が進められ、合宿に参加する選手たちとの交流の機会も設けられる予定である。市長は「地域の宝である子どもたちにとっても、この歴史的なイベントを感動として残したい」と述べ、この機会を大切にする意向を示している。
さらに、不法投棄に関する対策を強化する必要があるとの指摘もあった。過去3年間で撤去した不法投棄物は増加傾向にあり、効果的な啓発活動やパトロールの強化が求められている。市はこの問題について真剣に取り組み、地域住民からの協力を得て早期発見・撤去を目指している。
一方、学校環境の整備においては、洋式トイレの整備状況が遅れていることが懸念されており、今後の具体的な改善策が期待される。特に、中学校においては、防災・安全面への配慮も忘れられない。
このように、多岐にわたる課題が議論されたが、北杜市は市民の意見を尊重し、積極的な取り組みを進めていく姿勢が確認された。