令和3年3月の定例会において、2件の請願が議題に上がった。
まず、請願第1号について、市民文教常任委員会での審査経過が報告された。この請願は、少人数学級の実現を求めるもので、新型コロナウイルス対策の一環として教育現場での身体的距離の確保が重要とされた。石井清則議員(市民文教常任委員長)は、35人学級では密集状態を避けるには不十分であり、早期に30人学級の実現を求めていると強調した。
その後、質疑が行われ、教育現場の実態について様々な意見が飛び交った。教員数の確保が大きな課題であり、教員免許更新制度の廃止案などが議論される。長谷川剛議員は、教育の質向上のためには少人数学級が必要との立場を取ったが、結果として請願は賛成少数で不採択となった。
次に請願第2号が議題に上がった。こちらは医療と介護の提供体制の充実を求めるものであり、加藤鑛一議員(厚生常任委員長)が審査結果を報告した。この請願は、新型コロナウイルスによって困難な状況に直面している医療機関への財源確保を要請する内容である。議会では、医療の質と数を保つ必要性について賛同する意見が多く、議論が交わされた。
しかし、こちらの請願も賛成少数で不採択となる。議長の本間新兵衛議員は、いずれも国に対する意見書を提出することを求める内容だが、実現にはさらなる具体策が必要であると述べた。全体を通して、教育および医療・介護分野への支援の重要性が議論されたが、現実の実施には課題が残る結果となった。