令和6年6月20日、鶴岡市では定例会が開催された。主要な議題として、医療機関・介護施設へのさらなる支援の充実が取り上げられた。
この日、厚生常任委員会が提出した請願は、医療及び介護労働者の処遇改善を求めるものである。請願者は、政府の報酬改定が賃上げに対して期待以上の結果をもたらさなかったと訴え、再度の改定を要求している。また、物価高騰の影響で医療機関が直面する経済的困難にも触れ、支援を求めた。
請願の内容は、医療機関や介護施設で働く全てのケア労働者の賃上げと人員配置増につながるような診療報酬と介護報酬の抜本的引き上げを求めたもの。しかし、この請願は賛成少数で不採択となった。議場では委員長根本が「処遇改善に反対するものではないが、現段階で臨時改定は時期尚早」との見解を示した。
質疑の段階で、加藤鑛一議員が前回の全会一致の意見書と今回の請願の趣旨は類似していると述べ、再付託の動議が提案された。しかし、多くの議員が今回の請願は背景が違うと指摘し、正当性を否定した。賛成の立場から討論した議員の中には、地域支援策が必要であり、全ての請願を真摯に受け止めるべきとの声もあった。
最終的には、再付託の動議も少数意見に終わり、不採択が決まった。議会内では結論に対する異論が出たものの、議論は平行線を辿った。同日午前11時29分に散会が宣言された。今後の経済環境の変化に応じて、医療・介護分野の扱いに注目が集まる。市場競争が影響し、労働環境の改善がどのように進むのかが課題となってきそうである。