令和3年7月1日、鶴岡市議会で行われた定例会では、3つの請願が議題に上がった。
最初の請願は、沖縄戦戦没者の遺骨等を含む土砂を埋め立てに使用しないように求める意見書の採択についてである。総務常任委員長の報告を受けて、「遺骨の尊厳を冒涜することは二度の殺人である」との意見があり、この請願の賛成派は沖縄での悲惨な状況を挙げながら、国に対して強く訴えた。
特に、坂本昌栄議員は「この請願の趣旨に容認すべきである」とし、戦没者の遺骨の扱いについての国の基本法の遵守を訴えた。遺骨収集が未だ進行中であることを理解し、多くの議員が賛同したが、最終的には賛成少数で不採択となった。この結果、遺族や関係者からは失望の声も上がっている。
次に、保険薬局の無料低額診療事業対象化に関する請願が報告された。厚生常任委員長の報告によると、医療機関での無料低額診療は受けられるが、保険薬局は除外されているため、この不公平を是正するための請願であった。この件についても、議員たちから多くの意見が出たが、必要性が議論された結果、賛成少数で不採択に終わった。
最後に新型コロナ禍における米の需給改善及び米価下落対策を求める請願が議題となった。産業建設常任委員長は、米価の暴落が多くの農家に与えた影響について述べ、政府に緊急買入れなどを求める提案であった。この請願に関しても質問が飛び交い、賛成討論がいくつかあったものの、結局賛成者は少数で不採択とされ、その結果の厳しさが際立っていた。