令和元年9月25日、鶴岡市の定例会において、議第116号の令和元年度一般会計補正予算の訂正が承認された。市当局が提案した今回の訂正は、商工費に計上された観光地美化整備事業に係る補正額1,400万円を削除するものである。
総務部長の高橋健彦氏は、議案の訂正理由を説明した。善寳寺の公衆トイレの建設に向けた支援要望に基づいて予算を提案したが、予算特別委員会での審査過程において緊急性がないとの意見が多く寄せられたためである。高橋部長は「この議会の判断を重く受けとめる必要がある」と強調した。
議場では、補正予算の緊急性を疑問視する議員もおり、26番議員の尾形昌彦氏は「どのような議論があったのか詳しく知りたい」と尋ねる場面もあった。高橋部長は、過去に補助金の申請があったことを挙げながら、今後の支援のあり方を検討していく考えを示した。
また、この日の会議では10月からの消費税10%引上げの中止を求める請願も議題に上がった。請願内容は、景気低迷や生活必需品の値上がりを背景に、増税が経済に与える影響を懸念するものである。請願を審査した尾形議員は「増税による深刻な影響が懸念される」と述べ、消費税増税の中止を求めたが、全会一致で不採択となった。
討論では賛成意見と反対意見が交わされた。賛成派の議員は、増税がもたらす経済への影響を挙げ、直面する景気悪化を指摘した。一方、反対派は消費税引上げが社会保障の財源として必要であるとの立場を貫いた。特に、反対派の石塚慶議員は「国の財政健全化には増税が不可欠」と主張し、請願が不適切であるとの見解を示した。
本議会では、予算の訂正と消費税の引上げに関する重要な課題が議論され、市民生活や経済に直結する問題として、今後も注視する必要がある。市は今後、観光振興やトイレ整備など、より具体的な施策を通じて議会の要請に応えていく意向が示されている。