令和元年6月28日、鶴岡市議会臨時会が開会され、議題となったのは、地震に伴う補正予算の審議であった。
市長の皆川治氏は、6月18日に発生した山形県沖の地震による被災者への迅速な支援が必要であると強調し、補正予算に関する説明を行った。
補正予算案では、追加予算額は2億4,563万円を計上し、予算総額は744億5,749万4,000円に達する。主な内容には、被災ブロック塀の撤去や木製化推進事業、金融対策事業、あつみ温泉の緊急支援事業、被災住宅復旧緊急支援事業が含まれている。具体的には、1,260万円をブロック塀撤去に、9,950万円をあつみ温泉の宿泊割引支援に充てることを提案した。
これを受け、総務部長の高橋健彦氏は、議第108号令和元年度鶴岡市一般会計補正予算(第2号)について説明を行った。歳入歳出のそれぞれに予算を追加し、様々な市単独及び県との協調事業に対応する必要性を指摘した。
議員質疑においては、26番の尾形昌彦議員からキャンセル発生の状況や風評被害対策について声が上がった。商工観光部長の佐藤正胤氏は、全体で約9,000名のキャンセルが発生したと報告し、特にあつみ温泉の被害が著しいことを明かした。
他にも、利用可能な支援策についても議員からの質問が相次いだ。やはりブロック塀撤去に関する補助のバランスを心配する声もあったが、農林水産部長の高橋和博氏は、妥当な線を目指して協調事業として進めていると説明。特に、ブロック塀の撤去と木製塀設置の両方に支援が行われることが強調された。
最後に、議員一同が原案に賛成し、議第108号は全会一致で可決された。これにより、令和元年6月の臨時会の議案審議が終了し、議会は閉会となった。市では、市民の早期復旧に向けた具体的な支援策の検討を続ける意向が示された。