令和5年3月27日、栃木市議会は第1回定例会を開催し、主要な予算案が審議された。本議会では、一般会計予算を始めとする数々の議案が可決され、市民生活への影響が注視される中、質疑が行なわれた。
初めに、予算特別委員会の針谷正夫議員が令和5年度栃木市一般会計予算について報告した。この予算案には、市民サービス向上や災害対策などが盛り込まれ、大川市長は「安全で安心して暮らせる栃木市の実現に向けて、必要な施策を講じて参る」と述べた。具体的には、蔵の街市民ギャラリー使用料の見直しや、消防本部の整備事業費が含まれていたことが示された。
一方で、予算案に対して反対意見もあがった。白石幹男議員は「市民の生活を守るためには十分な予算措置が取られていない」と厳しく批判した。特に、生活費や保育、農業支援に対する支出が不十分であるため、より具体的な施策を求めた。
続いて、令和5年度栃木市国民健康保険特別会計予算が提案された。議案に対し、白石幹男議員は高い保険税についての懸念を示し「保険税を軽減するための施策が必要である」と主張した。これに対し、他の議員は国が負担する保険制度を強化する措置が求められるとする見解を示し、賛同が集まった。
また、後期高齢者医療特別会計予算についても、反対の声があった。針谷育造議員は「高齢者医療の負担増を止めるため、制度を見直す必要がある」と発言し、高齢者の生活をより困難にさせる要因として受診負担や保険料引き上げの影響を挙げた。
最後に、介護保険特別会計についても新たな課題が浮上し、議員間での討論が活発に行われた。各議員は、介護保険制度の持続可能性とサービス向上策の強化を求め、合意が形成される中で予算が可決された。