菊川市議会の令和5年2月定例会が開かれた。議員たちは教育問題や水資源問題、地域活性化策など多岐にわたる議題について討論を重ねた。この日の一つの大きな焦点は、横山陽仁議員が提起した不登校対策についてであった。
不登校は、社会全体で取り組むべき重要な課題である。横山議員は、過去に行われた調査結果を基に不登校の原因を詳細に質問し、特に無気力や不安を抱える児童生徒へのサポートの重要性を強調した。教育長の松本嘉男氏は、教員や関係機関との連携を進め、心の健康を重視した新たな教育機会の拡充を図ると答えた。
横山議員の質問には、教育を受ける権利を守るための具体的な施策が求められた。市は今後も地域全体で新たな支援体制を構築する必要があるとの意見が多く出た。教職員による支援に加え、保護者や地域のボランティアと協力し、包括的に子どもたちを支える体制を求める声が上がった。
次に、織部光男議員がリニア新幹線工事による水資源への影響について議論した。市長の長谷川寬彦氏は、リニア工事における水資源管理の重要性を強調し、工事によって流出する水の全量戻しを県に求めていることを明言した。特に、工事によって生じる水資源問題は市民生活に直結する重大な課題である。
さらに、地域おこし協力隊の活動についても話題となった。協力隊は地域活性化に向けたイベントを実施し、市民との連携を図るなど、地域に新たな風を吹き込んでいる。市もこれらの活動を評価し、今後とも外部人材との連携を推進していく意向を示した。
最後に、観光資源を活用した地域活性化策についても議論され、自市の魅力を発信するための施策の必要性が確認された。市民が誇りを持って自分たちの地域を認識し、地域に訪れる人々を温かく迎える意識を育むことが求められている。