令和3年9月の菊川市議会定例会が、9月1日午前9時に開会された。
今回の議会では、さまざまな政策に関する議案が審議され、特に令和2年度各会計の決算認定が注目を集めている。これに関して、長谷川市長は「歳入決算額は249億9,035万7,381円、歳出決算額は245億6,527万4,110円であり、歳入歳出差引額は4億2,508万3,271円」と述べ、財政状況の健全性を強調した。
また、報告第8号と第9号では、道路の破損に伴う自動車損傷事故について、和解及び損害賠償の額が定められたことが報告された。事故は、令和3年5月21日に市道落井上原6号線で発生し、相手側と合意に達したため、地方自治法に基づき専決処分として報告されている。長谷川市長は、事情を説明しつつ、迅速な対応を強調した。
次に、令和2年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率についての報告が行われた。代表監査委員である太田原浩君が「実質赤字、連結実質赤字は生じていない。実質公債費比率は10.2%と、財政健全性は確保されている」と報告し、議員たちからの賛同を得られた。このように、市は財政の安定を示すための指標を明示しており、今後の透明性の向上に寄与することが期待されている。
他にも、菊川市の土木工事施行条例及び消防団条例の一部改正に関しては、全庁的な押印等の見直しを進め、市民の負担軽減を図る対応が評価された。市長は、公共事業の円滑な遂行を目指して、手続きの簡略化が必要であると繰り返し述べた。さらに、この改正によって、火入れの許可申請手続きから押印を撤廃することが計画されている。
一日の定例会は、議事が終了し、引き続き9月6日に再開予定である。議長の松本正幸君は、出席議員に感謝の意を表し、散会を宣言した。市民に向けても、自治体としての透明性や効率性を向上させるための施策実施への期待が寄せられている。