菊川市議会の令和3年6月定例会では、農業振興、空き家利活用、文化振興を中心に様々な議題が浮上した。
まず、須藤有紀議員が取り上げたのは、主に茶業に焦点を当てた菊川市の農業振興について。静岡県全体で農業産出額が減少する中、須藤議員は外国市場へのアプローチを進める必要性を指摘し、市長に対して「海外戦略やインフルエンサーとの連携によるPR強化が求められる」と訴えた。
続いて、須藤議員は菊川市内の空き家問題にケリをつけるべく、魅力的な住まいの提供を促進するための対策を提案。それに対して長谷川市長は、「地元不動産業者との連携や空き家バンクの活用に取り組む」と応じた。また、空き家バンクに寄せられる情報を集約し、詳細なデータを提供する意義も強調した。
そして、織部光男議員によって触れられた文化振興策も重要だ。アエルの30周年に関するイベントや催し物に対しても、大きな期待が寄せられている。織部議員は「前回の公演と比較しても、予算の設定の厳しさを考慮すると文化芸術への支援が必要だ」と述べ、文化協会の会員数の減少が示す警鐘を鳴らした。
また、文苑きくがわの休刊についても議題化。この冊子が地域住民の文化活動の場であったことを重く見て、編集委員の高齢化に伴う問題をどうにか解決策を見出す必要性を指摘。市長は、次年度以降に向けて再開の可能性を考慮していると片言するも、現段階では難しさトの意見が続出し、議会はその結末に注目している。
全体を通して、菊川市は財政面や文化面ともに多くの課題を抱えている。しかし、市としての努力も見え、今後の展開に期待をかけることはできそうだ。市民の幸せを実現するためにどのような方向性が打ち出されるのか、問われるところである。