令和2年2月の菊川市議会では、集中豪雨や暴風雨による市の被害状況と今後の対応策について詳細な質問が行われた。市長の太田順一氏は、承認された補正予算により、河川の掘削や堤防補強の工事が計画されていることを示した。
また、発災時の状況に関しては、牛淵川の堤防計画と実際の最高水位についてのデータが示された。この中でも、菊川市の最高水位461センチメートルに対し、牛淵川では548センチメートルに達したことが強調され、これまでの浸水区域の見直しが必要であると認識された。
堤内水位の状況、特に排水機場の機能についても言及があり、黒沢川と江川の排水機場は機能していたが、一部の機場では水位上昇による影響があり、今後の維持管理が重要になるとした。
避難状況については、避難所の開設や状況把握の課題が提起された。特に、自助・共助・公助をそれぞれで確認し、避難所運営における地域の協力が求められている。その後の復旧時には、農作物への影響、農業者への支援が重要とされ、廃棄物の処理や消石灰の配布の際にも情報発信が大切だったと認識された。
さらに、河川の流域全体を考えた長期的な対策について、黒沢川浸水対策協議会を通じて浸水の影響の原因を調査し、堤外に遊水池を造設する必要があるという意見が挙がっている。このように、環境変化に伴う適切な対策を市民と行政が協働で進めていく必要がある。特に人の移動を促すためには、お役所言葉の撤廃とともに情報の透明性を高める必要性が指摘された。
次に、ジャンボタニシによる水稲の被害と、今後の対策についての発言があった。このタニシの生息状況と被害は年々増加しており、過去の調査でも広範囲にわたることが確認された。市では、ジャンボタニシへの駆除及び農業再生協議会との連携強化が重要課題とされており、農業者への指導が徹底され、被害発生時の支援策が必要であると改めて確認された。