令和2年12月、菊川市議会定例会が開催され、様々な議案が審議された。
会議では、合計12件の議案が議題に上がり、その中には菊川市の住民に影響を与える重要な条例改正が含まれている。特に注目されたのは「議案第99号 下水道事業会計補正予算」であり、織部光男議員の厳しい質疑と討論が展開された。
織部議員は、下水道事業が抱える赤字の問題を指摘し、拡張中止を主張した。彼はこの事業が財政に与える影響を強調し、「当初から反対をしている。赤字は継続している」と述べた。その上で、合併浄化槽への移行が必要であると提言し、現状の浄化槽利用が水質改善に寄与しないとの見解を示した。
これに対し、小林博文議員は下水道事業の重要性を支持し、生活環境の改善と公共用水の水質保全を訴えた。彼は「私たちの住むまちの環境を守り、次世代に引き継ぐため」と強調し、SDGs(持続可能な開発目標)との関連性も語った。今回の補正では、予算の増額が見られ、環境対策への取り組みが評価されている。
その他、行政手続に関する条例の改正や、市民サービス向上のためのさまざまな補正予算が可決された。このように、委員会付託を省略する議案もあり、スムーズな審議が行われたことが特徴的である。
また、本定例会では、議案第101号から104号までの予算案も原案の通り可決され、議会は引き続き市民生活の質向上に向けた施策を進める姿勢を示している。議長は「本日予定された議事日程は全て終了した」と告げ、次回の会議日程を案内した。
市議会は、市民の信頼を得るため、さらなる情報公開と透明性の確保に努めることが求められている。