吉川市議会第5回定例会が令和元年12月3日に開催された。
今定例会では、複数の補正予算案や条例改正案が議論された。特に注目を集めたのは第79号議案の吉川市手話言語条例であり、議員からの質疑が活発に行われた。
未来会議よしかわの稲葉議員は、手話言語条例の必要性や施策への反映について質問。
「手話言語条例が今後、吉川市の施策にどう反映されていくのかが重要です」と述べた。これに対し、こども福祉部長の伴茂樹氏は策定委員会の活動について詳細に説明。
5回の開催を経て、手話言語の重要性を認識し普及を目指す方針が確認された。特に聴覚障害者の権利が考慮されている点が強調された。
同じく、岩田議員も手話言語条例について質疑を行い、「コミュニケーション条例も考慮すべきではないか」と提言した。これに対し、伴部長は他自治体の事例を参考にしつつ、手話言語条例と情報コミュニケーション条例の両立を検討していると述べた。
また、議会の議員報酬や市長、副市長の給与改正に関する第80号、第81号議案についても議論が行われ、佐藤議員からは、「この時期に報酬を引き上げる必要があるのか」と疑問が呈された。政策室長の野尻宗一氏は、他団体の状況や社会的情勢を考慮した結果であると釈明した。
さらに、市内高齢者へのサービス向上については、第84号議案の市民交流センターおあしすの指定管理者選定が話題に上り、高齢者の活動拠点としての役割が再認識された。伊藤議員は、指定管理者の活動内容に期待を寄せると共に、地域のニーズに即した運営が求められると指摘した。
最後に、令和元年度の補正予算案、第88号議案については、公共交通機関整備改善推進事業が提案され、タクシー利用補助金の活用や登録率の向上について質問があがった。今後の取り組みとして、移動実態調査に基づく交通サービスの向上が期待されている。