吉川市の議会が令和5年12月に行った定例会では、高齢者や障がい者に優しいまちづくりなどがテーマになり、議員たちが活発に意見を交わした。市の多くの課題について、市長や職員がそれぞれの見解を示した。一つ目の話題は、障がい者に関する施策の改善についてである。
吉川市では、障がい者やその家族の外出支援を強化するため、車椅子の方が安心して利用できる路線バスの体制について議論が起こった。傍聴者の中から、バス会社に連絡を必要としない体制が求められているとの意見もあった。この点に関して、中原恵人市長は、事前連絡は不要としているものの、利用者のニーズに応えるための取り組みを続けていくと述べた。
続いて、歩道の整備についても意見が交わされた。市内の歩道は、地方公共団体の基準に従い、3メートル幅を確保すべく現在工事が進められている。しかし、具体的に電柱や障害物の位置が不安定なため、車椅子利用者にとって通行が難しい場所があることが問題視されている。
この他、多目的トイレへの大人用ベッドの設置についても話が及んだ。障がい者の方々からの要望は高いが、実現には高額な費用が伴うことが課題である。また、ふれあいの場となる公共施設の整備や、利用可能なトイレを設ける努力など、観光立市を目指す吉川市にとっても重要な点として認識されている。
また、児童館の遊戯室へのエアコン設置については、猛暑日に備え、早期の整備が求められている。暖かい時期に利用者が快適に過ごせるようにする必要があり、急がれる実情である。市の職員は、学校や公民館先の体育館など他の施設が優先される中でも、できるだけ早期の対応を図りたいと述べた。
最後に、リスキリングへの取り組みが注目されている。デジタル化に対応したスキル獲得が求められる中、全ての市民、地元企業で求められる人材が活躍できる環境づくりが必要であると強調され、地域における教育促進が急務であるとの意見も相次ぎ、各員が団結して福祉向上に努めることが求められている。