令和元年7月30日に開催された吉川市議会臨時会では、第59号議案として工事請負契約の締結についてが審議された。
中原恵人市長は議案の提案理由を説明し、市立第二保育所改築工事に係る請負契約をニッケン建設株式会社が落札したことを報告した。この落札価格は3億580万円であり、事後審査型一般競争入札として行われた経緯があるという。
質疑に立った遠藤義法議員は、入札価格が市の予定価格92.6%であったことなどを指摘し、料金設定の詳細や園舎の設計コンセプトについて質問を展開した。これに対し、こども福祉部長の伴茂樹氏は、改築工事が心身の健全な成長を促す設計であると述べ、新園舎は発達に課題を持つ子どもの受け入れも視野に入れて設計されていると強調した。
入札に関する質問やさらなる安全性確保のための課題も指摘された。具体的には、保育室面積の基準、障がい児保育への配慮、及び園庭の広さについても質疑があった。
伴部長は、今回新設される施設が従来よりも広い園庭や、児童福祉法に基づいて新しい理念の下で設計されていることを説明。特に障がい児向けの発達支援施設には多目的室を設けるなどの配慮も行っていることを明かした。
また、園庭においては、702㎡から866㎡へと広がり、遊具の設置についても非認知能力を高めるために多彩な活動ができる工夫をしていることが示された。一方で、滑り台など避難設備の位置に関して、議員からはさらなる安全確保を求める声も多く上がった。
討論の末、議案は賛成全員で可決された。この結果により、吉川市立第二保育所の環境整備が一層進められることになる。新園舎の開設により、地域の子育て支援も強化される期待が寄せられている。