令和3年9月7日、吉川市議会定例会が開催された。この会では、令和2年度の各特別会計及び一般会計の決算について審査が行われた。主要な点としては、吉川市の財政状況とコロナ禍の影響についての分析が重要な議題に上がった。
代表監査委員の大泉將平氏は、決算審査の報告を行い、一般会計及び特別会計の歳入歳出が適正に処理されていると認定した。また、吉川市一般会計の歳入決算額は439億9,241万9,000円、歳出決算額は427億4,256万2,000円に上ったと述べ、歳入が前年度と比べて36億7,958万6,000円増加したことを強調した。特に、依存財源が増加したことが収入増に寄与した。
質問に対し、長期的なビジョンや計画の必要性が指摘された。伊藤正勝議員は、コロナ禍中における歳入の迅速な獲得方法や市民へのサービスをいかに提供していくかについて質疑を行った。これに対し、総務部長の戸張悦男氏は、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策に基づき、様々な支援金を市民へ配分したことを明らかにした。特に、地方創生臨時交付金や特別定額給付金などが功を奏し、市民生活に影響を与えたことが評価された。
看護や介護の分野でも状況の変化が大きく、地域福祉の観点から高齢者や要支援者への支援の強化が求められた。健康長寿部長の小林以津己氏は、各種介護予防やフレイル予防の取り組みに力を入れていると述べ、その中で高齢者の生活を支えるために新たなサービスや研修の拡充を進めていることを示した。
ただし、コロナによる社会に変化があったため、今後はオンラインを活用した支援体制の構築が必要とされる。特に、フレイル予防に関するワークショップや教室の開催が、安定したサービスの提供に向けた重要な要素になると考えられる。これらの取り組みが地域社会で果たす役割は大きいと認識されている。
全体を通じて、吉川市今後の課題として、特に地域経済の回復に向けた施策や市民への直接支援の強化が浮き彫りにされ、担当職員への期待が高まる状況が見受けられた。新型コロナウイルス禍からの復旧と、市民の生活改善に向けた取り組みが今後の市政の重要なテーマとなるだろう。