令和3年3月16日、吉川市議会定例会が開催された。
議会では20件にわたる議案が一括審議され、多くの議案が賛成多数で可決された。
特に注目を集めたのは、第2号議案「吉川市空家等の適正管理等に関する条例」や、第4号議案「吉川市介護福祉総合条例の一部を改正する条例」であった。これらの議案に対する委員長の報告が行われた際、建設生活常任委員長の降旗聡氏は、「空家条例については討論がなく、賛成全員で可決された」と述べ、今後の空家管理の重要性を強調した。これと同様に、介護福祉の改正も全年齢を対象にした支援が期待されている。
さらに、令和3年度の一般会計予算に関する第23号議案も大きな焦点となった。この予算は225億8,000万円で、岸上市長は「コロナ対策を最優先に」との方針を掲げた。しかし、議員の中には懸念の声もあり、「共動」という理念に反し、予算減少が見受けられることを指摘した議員もいた。特に、個々の施策の詳細が不足しているとの意見が多く寄せられた。
また、国民健康保険特別会計に関する第24号議案についても、審議において賛否が分かれたが、結果として賛成で可決された。この予算案では未就学児に対する全面的な支援が強化されることになったが、その実行力が問われるという意見があった。特に、健康保険制度の公平性や市民参加の必要性が議論され、市長からは今後の支援拡充の必要性が示された。