令和2年9月17日、吉川市議会は定例会を開催し、多数の議案が審議された。特に注目されたのは、稲葉剛治議員に対する反省を求める決議案である｡
この決議は、令和元年度の建設生活常任委員会において、稲葉議員が行った発言が議事進行を妨げたとされることから提出された。提案者の齋藤詔治議員は、稲葉議員が伊藤正勝議員の発言を妨害し、またSNSを通じて不正確な情報を発信したことから、議会の秩序を乱す行為として反省を求めると述べた｡
この決議案に対して、林美希議員からは「威圧的な言動」の表現について具体的な事例を求める質問がなされた。齋藤議員は、発言内容には十分な議論があり、他の議員からも意見が出されていたことを説明した。議長も、決議案に関して休憩を挟みながら丁寧に対応し、合意形成に努めた｡
林議員の問いに対し、齋藤議員は、威圧的な発言に対しては「恫喝に近い」と感じた議員からの意見を受けての表現であると説明した。この過程で、議員間の意見交換が行われ、決議の意義が議場で再確認された。
さらに、稲葉議員のSNS発信についても議論が白熱した。反対意見を持つ議員は、市民に対する説明責任を果たすためには、透明性をもってその内容を議会報告に組み入れるべきだと主張した。契約関連の議案も審議され、工事請負契約について原案がすべて可決され、市政運営の必要性が強調された。
この一連の議論は、吉川市の個々の議員が議会の秩序をどのように維持しつつ意見を述べるべきか、また、市民に対する情報公開の重要性を再認識する場ともなった。議会の運営を通じて、今後も透明性のある議論が求められていることが示された｡